毒に注意!チャドクガの生態・対策について

チャドクガ
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園芸をしている人は経験があるかと思いますが、チャドクガという蛾の幼虫や成虫には毒があります。毒とはいっても、ハチのように強烈な痛みが伴うわけではなく、皮膚がかぶれるとかかゆくなるといった皮膚炎の症状です。ここでは、そんなチャドクガと呼ばれる卵から幼虫・成虫と成長段階の前段階において毒針を持つ蛾についてご紹介いたします。

触るな危険!チャドクガとは

毒を持つ蛾・チャドクガ

チャドクガは、毒を持つ蛾です。その幼虫は、いわゆる毛虫そのもので体全体を覆う毛が毒針となっています。主に、お茶の葉に群がることから茶毒蛾と呼ばれています。ただしお茶の葉だけでなく、ツバキやサザンカなどにも寄生しています。このチャドクガの生息地域ですが、一般的には本州以南といわれています。

要するに本州以南ということは、本州を含めて九州や台湾などの温かい地方に生息しているということを意味します。ただし本州とはいっても日本の場合、東北地方のように毎年ドサッと大雪が降る地方もあれば、西日本のように雪などほとんど降らないような地方もあります。そのあたりが曖昧ですが、新潟市のホームページにもチャドクには注意するように!といった警告記事が掲載されています。

幼虫・成虫共に注意が必要なチャドクガ

チャドクガの幼虫はいわゆる毛虫ですが、体を覆っている毛が毒針なのでうかつに触るとかゆみや蕁麻疹などの皮膚炎を起こします。さらには、幼虫の毛は風に乗って飛散するともいわれています。とりわけ敏感症の皮膚の方は、かゆみや蕁麻疹だけでなく腹痛や嘔吐などアナフィラキシーショックに至る場合もあります。

このチャドクガの幼虫は、毎年4月頃と8月9月頃の2回発生します。そして成虫は6月から10月ぐらいに現れ卵で越冬します。おまけに幼虫だけでなく卵や成虫にも毒があるといいます。ただし、蚊のように積極的に人を刺すということはありません。従って、チャドクガには触らない!近寄らない!といったことを心がけることが大切です。

チャドクガによる被害

被害の大半は幼虫

蛾といえばあまりよい印象は受けません。そんな蛾の中でもチャドクガのように毒を持つ蛾というのはほんの一部です。そういう意味では、蛾の中でもチャドクガだけには注意が必要といえるでしょうね。またチャドクガによる皮膚炎などの被害は、幼虫の時に一番被害が多いといいます。

そのため、お茶の葉やツバキなどには近寄らないほうが無難です。ちなみにそれらの植物の下を通っただけでも、風に舞った毒毛が付着して皮膚炎を発症するといいます。もし被害に遭った場合には、ステロイド軟こうが効果的です。

チャドクガの抜け殻や鱗粉にも注意

チャドクガは、卵から孵化した後の抜け殻であってもうかつに触ると皮膚炎が発症してしまいます。そうしたことからもチャドクガに関しては、幼虫だけでなく卵や抜け殻にもうかつに触れないように注意する必要があります。

また、蛾などを捕まえると手に鱗粉が付着します。チャドクガの場合、成虫に付着しているこうした鱗粉にも毒があるといわれています。従って、チャドクガには卵や幼虫・成虫問わず近寄らないことが何よりですね。

チャドクガの対策や駆除方法

チャドクガに刺されたら?

チャドクガは、卵から幼虫・成虫に至るまで全成長過程において毒を持っています。そんな厄介な生き物に刺されたら、夜も眠れないほどに痛みやかゆみなどの皮膚炎が発症するといいます。酷い時には、半年もそんな症状が続く人もいるといいます。

もし刺された場合には、50度程のお湯で患部を洗うとかゆみや痛みが和らぎます。あるいは、50度弱に熱したスプーンを患部に当てるというのもかなり効果があります。さらには、粘着テープで毒針を抜き取るという方法もあります。また市販薬では、虫刺され薬よりも抗ヒスタミン系の薬が効果的です。

チャドクガの駆除方法

チャドクガの天敵は、クモやカマキリ・ハチなどだといわれています。ただし、それらの天敵にチャドクガを駆除してもらうという期待はあまりしないほうがよいでしょうね。そのくらいに大量に群がって発生する害虫なのです。

そのため、園芸などでどうしてもチャドクガを駆除しないといけない方はチャドクガ用の殺虫剤がおすすめです。ちなみに、殺虫剤スプレーを吹きかける場合には風向きにも注意が必要です。それから、50度以上の熱湯をチャドクガにかけるという方法もあります。

まとめ

北海道を除く日本全土に生息しているチャドクガの生態や被害状況・駆除方法などをご紹介しました。園芸などでどうしてもチャドクガと関わらないといけない人は、今回ご紹介した内容を参考になさってみて下さい。